八王子市の観光名所高尾山とは?

高尾山とは?

関東山地(秩父山地)に位置する高尾山は、多摩川水系と相模川水系の分水嶺にあります。明治の森高尾国定公園に指定され、キャンプやバーベキューなどが禁止されています。2020年には「霊気満山 高尾山〜人々の祈りが紡ぐ桑都(そうと)物語〜」として「日本遺産」に認定されました。

山頂には展望台や高尾ビジターセンターがあり、東海自然歩道の起点でもあります。古くから天狗が存在する伝説もあり、山腹には高尾山薬王院があります。山頂からは東側には関東平野や筑波山、西側には丹沢山地や富士山を眺めることができます。冬至の前後にはダイヤモンド富士も楽しめます。関東の富士見百景や多摩百山にも選ばれている、子どもたちにもわかりやすい魅力ある山です。

高尾山の歴史

高尾山は東京近郊の行楽地として知られていますが、もともとは修験道の霊場で、真言宗智山派大本山である高尾山薬王院有喜寺の寺域があります。中世には北条氏康・氏照親子によって山が保護され、幕府直轄領としても山林が保護されました。帝室御料林を経て国有林となり、高尾山の自然は保たれています。

高尾山は歴史的にも重要で、744年には行基により開山され、高尾山薬王院が創建されました。近代になってからは多くの研究者により新しい植物が発見され、植生が豊かで自然が保たれたエリアとして知られています。

また、高尾山にはケーブルカーがあり、1927年に開業しました。その後、電車やバスのアクセスが整備され、観光地としての魅力が広がりました。高尾山は日本百景にも選定され、ミシュランガイドで“三つ星”の観光地に選ばれたこともあります。現在も多くの人に愛され、関東の富士見百景にも選ばれています。

登山者も多い高尾山

高尾山は、東京都心から電車で1時間ほどでアクセス可能で、登山道は歩きやすく、ケーブルカーもあるため、老若男女問わず多くの登山者が訪れます。年間の登山者数は約260万人で、これは世界一の記録です。しかし、多くの人が山に入ることで登山道が荒れ、裸地化が進んでいます。このために階段が設置されていますが、訪れる登山者には足ごしらえが必要です。

山頂への登山道は自然研究路などが整備され、年齢や体力に合わせてハイキングが楽しめます。高尾山の標高は低いですが、登山口の標高も低いため標高差は小さくありません。全体の所要時間は徒歩で1時間半から2時間程度です。

各ルートの所要時間

1号路(表参道コース)登り1時間40分/下り1時間30分(3.8 km)
2号路(霞台ループコース)1周30分(0.9 km)
3号路(カツラ林コース)登り1時間/下り50分(2.4 km)
4号路(吊り橋コース)登り50分/下り40分(1.5 km)
5号路(山頂ループコース)1周30分(0.9 km)
6号路(びわ滝コース)登り1時間30分/下り1時間10分(3.3km)
稲荷山コース(尾根コース)登り1時間30分/下り1時間10分(3.1 km)
※稲荷山コースは、登り一方通行の場合があり

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